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2016.04.12
『水素で治療、効果いかに』 (2016/4/9『毎日新聞』掲載)

『水素で治療、効果いかに』 (2016/4/9『毎日新聞』掲載)

「水素水」と表示された商品が小売店やネットで数多く見られるようになってきた。医薬品ではないため、効果・効能を表示することはできず、作用も詳しくは解明されていない。
科学的に見て、何がどこまで分かったかを知っておきたい。

 ●世界で研究進む

 水素は無味無臭のガス。フランスでは以前からダイバーが潜水病の予防にも吸引していたが、作用はよく分かっていなかった。太田成男(しげお)・日本医科大大学院教授(細胞生物学)が2007年、培養細胞の実験で水素が有害な活性酸素を効率よく除去することを解明し、「ネイチャー・メディシン」(電子版)に発表した。ラットの脳の血流を一時的に止めて、再び血流を再開させると活性酸素が発生するが、そのときに水素ガスを吸わせると脳の障害が抑えられることを示した。

 活性酸素は細胞や遺伝子を傷つけ、動脈硬化などの引き金になる。この実験が世界から注目され、以後、日本、中国、米国などで本格的に研究が進んだ。太田さんによると、これまでに世界で350を超す論文が公表されている。大半は動物実験だが、ヒトの臨床試験も約20件報告されている。

 太田さんとは別に水素研究チームを率い、研究結果を査読付き学術雑誌にも発表している大野欽司・名古屋大大学院医学系研究科教授(神経遺伝情報学)によると、ヒトでは糖尿病、脂質代謝異常、心停止後の病態、パーキンソン病などの疾患で試験が実施されている。大野さんは「動物実験ほどではないが、ヒトでも一定の改善効果が見られている。どのように効くかを解明していくのが今後の課題だ」と述べ、医療分野で研究する価値があると強調する。

 ●リウマチに使用

 福岡市の「ハウステンボスサテライト・H2クリニック博多」の石橋徹院長(日本リウマチ学会専門医)は、リウマチ治療に水素を用いている。高濃度水素水(7ppm)を飲む方式。500ミリリットルの水素水を1日に2回、3カ月間に約60日飲む。これまでに約70人の患者を観察し、六つの英語論文を学術誌に載せた。薬との併用も含め、ほぼ全例で痛みなどの改善が見られ、約6割の患者は水素だけで症状がかなり改善された。

 石橋さんは米国のマサチューセッツ工科大や日本の理化学研究所で薬剤の基礎研究に携わっていた学者肌の医師。試験結果を一般向けに解説した「未来年齢予測 患者さんが教えてくれた水素H2による減齢効果」(文芸社)も著した。「リウマチは原因不明の炎症性疾患。水素が効くのではと考えてやってきたが、予想以上に効果的だ」と話す。

 農業分野でも活用が始まった。高知県は昨年から高知大などと連携し、電気分解で発生する水素水を生かしたブランド農産物の育成に乗り出した。JA南国市がトマトやコマツナを販売している。県によると、水素の発生装置は約15万〜130万円。「収量が5〜15%増えるので採算は合う」という。ここ数年、水素水の商品が市場にあふれ出した。以前から科学的な証拠に欠けるとして問題になっていた「何とか水」との違いについて、太田さんは「水素水は水素に作用がある。水の作用を強調する何とか水とは全く異なる」と説明する。

 水素水で知っておく必要があるのは、水素は揮発しやすく、容器のふたを開けると1〜2時間で半分になること。さらに、容器を透過しやすいため、アルミニウム容器(アルミパウチ)なら長期間濃度を保てるが、プラスチック容器だと店頭販売時にはほとんどゼロになっていることだ。 また、水素は水に溶ける濃度が決まっており、通常は水1リットルに1・6ミリグラム(1・6ppm)程度が上限。工場で気圧を高めて2〜3ppm以上の濃度をうたった商品も販売されているが、開封時に実際に2〜3ppmあるかは分からない。

 家庭で水素を発生させる器具は、国の承認を受けた医療器具を除き、雑菌で汚染される恐れもある。取り扱いには注意が必要だ。

 ●冷静な見極め必要

 水素水に含まれる水素は食品添加物の扱いとなる(厚生労働省基準審査課)。ただ、市場には玉石混交の製品があふれる。石橋さんは「買ったものの、いかがわしい商品かもしれないと不安を覚える患者もいる。水素の含有量が不当に表示されていないか公的機関が品質を調べて、粗悪な製品が出回らないよう対策が必要ではないか」と指摘する。
 最近は水素入りの化粧品なども出回り始めた。ニセ科学問題に詳しい物理学者の菊池誠・大阪大サイバーメディアセンター教授は「科学的に見て健康効果がうたえる製品はまだないはずなのに、さもあるかのように売られている製品がたくさんあることを知ってほしい」と話し、消費者側にも科学的なデータを見極めながら商品を選ぶ冷静さが必要だと指摘している。【小島正美】

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